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カリブ海を紅く染めて~大海戦初日~

この時を待っていたのか、それとも来ない事を願っていたのか、今の私にはそれはもうどうでもよくなっていた。

次々と作戦場所に人が集まる。

次々に参加者が集まる


それはこれから始まる壮大な戦いを、私に感じさせるには十分な事でした。

この中から果たして何人が無事にまたここに戻って来られるんでしょう・・・ 。

気が付くと私は1人1人の顔を必死に覚えようとしてました。またきっと会えると信じて。



そんな私の心情を読み取ったのか1人のカメラマンが私に近付いてきました。

「これから戦場に行くって人の顔じゃないなぁ。お嬢さん。参加は初めてかい?記念に1枚撮ってあげるよ。な~に、俺もこれが仕事だからね。無事に帰ってきたら今度はもっと素敵な服装で撮らせて欲しいね。」

そう言うと彼は私に向かってシャッターを押したのでした。

大海戦装備

この日に備えて揃えた装備。

戻って来る頃には紅く染まっているであろうこの装備。

せめて綺麗な内に記録に留めておいてもらって良かった・・・。



カメラマンに深々と頭を下げ私は大きく1つ深呼吸してみんなの元に向かうのでした。



5分前。先ほどまでの賑やかさが嘘のように出港所は静まり返っています。

隣の人の息遣いまでハッキリ聴こえてきそうなくらい。


そして気が遠くなるような緊張感の中、その時はやってきました。

「行くぞ。」

Mahi隊長の静かな声と共に大海戦初日は幕を開けたのでした。


私達の隊は5人編成。しかも私以外はみなさん歴戦のエース級の方ばかり。自然と私をサポートするかのような陣形を組みつつ進んで行きます。

初日 小型

何度か敵船と遭遇しましたが、私が戦闘に参加する頃にはすでにそこに敵の姿はなく、驚異的な速さで次々と先輩方は敵船を落としていきます。

「これなら私の出番は全く無いかも・・・」

そう思わずにはいられないメンバーの活躍に、自然と私の口からも笑みがこぼれていました。

ただしそれは、この後に来る絶望の前のほんのひと時の安らぎでしかなかったのでした。



戦況は以前として5分5分。やや押されている感はありますがまだ大差ではありません。

そんな状況を打破すべく、Mahi隊長が交戦の激しい戦闘地域に入ってすぐの事、正面の敵船を撃破して次の相手を探そうとしたその時

「リーダー!あれを見て!」

悲痛な叫びとも取れる声でRunaが前方を指差すと、そこにはすでに敵船が海上を埋め尽くす程の数で待ち構えていたのでした。

封鎖?

そうMahi隊長が呟くと初めて私は自分の置かれている立場を認識できました。と同時にここからは無事に出れないであろうとゆう事も。

もう私には祈る事しか残されてませんでした。

するとその時、

「1つだけ手はあります。良いわよねSora?」

「はい。私も同じ事を考えていました。Runaさん。」

「MahiさんToraさん、後はお願いします。お二人なら睡蓮sを連れてここから抜け出せるはずです。私達はここでお別れですがさようならは言いません。きっとまた逢えますから・・・。行くわよSora」

そう言うと2人はすでに私達の前方に全速力で進んでいました。

「クッ・・・・。行くぞTora!睡蓮s!2人の気持ちを無駄にはしない!!」

「はい!睡蓮s。俺達の後をしっかりついて来るんだぞ!」

「はい・・・。」

そう言うと前方の2人の後を少し遅れて2隻は進み始めました。夢中でその後を追う私。

そして次の瞬間。

ドォォォォン!!

激しい轟音と共に前方の2隻に封鎖艦隊からの一斉砲撃が。すると

「ここだぁ!」

そう言ってMahi隊長は2隻の間にわずかにできたスペースに船首を向けて全速力でその間を抜けます。それに続いて私とToraさんもそのスペースに。

2人が命がけで作ってくれた、たった1隻分の奇跡の道を。



その後、私はどうやって戻ってきたのか全くわかりません。

ただ必死で2人の後を追って気が付くと安全海域にいました。

「Mahi隊長・・・・」

私は何か言葉を続けようと必死に考えましたが、それ以上言葉が続きませんでした。




そして大海戦初日の終了の合図。



私達は無言のまま帰路に。


マラカイポに着き終了報告に向かいます。

報告を行う役人の前は同じチームの方で溢れかえっていました。中には出撃前に記憶した面々も無事に戻ってきています。みなさん自分達の戦況などを語らっていました。

どうやら初日はこちらが押されて終わったようでした

初日 戦績



「Mahi艦隊。生存3名。行方不明2名と。こちらが報酬です。」

そう言うと役人は事務的に対応を済ませます。

「きさまぁ~~!それだけかぁ!」その対応に怒りを覚えたToraさんが、役人に掴みかかろうとした瞬間、

「よせTora。それが彼らの仕事だ。いくぞ。」

そうMahi隊長がおっしゃると、Toraさんは肩を震わせながら反転してMahi隊長の後について行きます。

私もその後をついて行こうとすると、Mahi隊長は振り返りもせずに

「睡蓮s。今日はゆっくり休め。まだ後2日残ってるからな。明日も頼むぞ」

そう言って軽く右手を挙げるとそのままToraさんと共に雑踏に消えて行きました。私はついて行く事ができませんでした。


こうして私の大海戦初日は終わりました。

わずかばかりの報酬と、あまりにも大きな犠牲と一緒に。

それでも私は明日も戦場に向かうのでしょう・・・。

2人分の想いを託されたのですから・・・・。



ふと海を見ると夕日に当てられてカリブの海が紅く染まっていました。

私はこの日見た紅をきっと忘れません・・・。   


 

CAST

睡蓮s : この物語の主人公。

Mahi隊長 : 睡蓮sの所属する部隊の隊長。抜群の腕前とリーダーシップを誇る。

Tora : 副隊長。隊のサポート全般もこなす。海事の腕前も相当なもの。

Runa : 哨戒・情報分析担当。海事の腕前も隊長と比肩する程の実力の持ち主。

Sora : 心優しいムードメーカー。その外見とは裏腹に海事もこなす実力派。















































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テーマ : 大航海時代Online
ジャンル : オンラインゲーム

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